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山本 正弘; 入澤 恵理子; 五十嵐 誉廣; 小松 篤史; 加藤 千明; 上野 文義
Proceedings of Annual Congress of the European Federation of Corrosion (EUROCORR 2019) (Internet), 5 Pages, 2019/09
核燃料再処理溶液中で粒界腐食現象を評価した。腐食速度は初期に徐々に増加し、その後定常値に達する。これは初期には粒界部の腐食が進み、その後粒界全体が腐食して粒の脱離が発生するためである。定常的な腐食速度は粒界部の腐食と粒子の脱離を足し合わせた値になる。腐食した試料の表面や断面の観察より、粒界腐食速度は、粒界と粒内の腐食速度の比が重要なパラメータとなり、この比率は個々の粒界ごとに分布が存在していることを明らかにした。以上の結果はセルオートマトン法を用いた粒界シミュレーションモデルに反映された。今回はこれらの結果を報告する。
大谷 恭平; 塚田 隆; 寺門 宙*; 江幡 功栄*; 上野 文義
no journal, ,
1F PCV内部のロボットによる調査の結果、PCV内壁の炭素鋼の一部は気中と液中が交互に浸漬する環境にあることが明らかになった。先行研究より、乾湿繰り返し環境下において鋼の腐食は加速されることが報告されており、気液交番環境下のPCV内壁部の腐食が加速していることが予想される。しかし、これまでに気液交番環境における鋼の腐食研究は実施されていない。本研究では、炭素鋼が水中と気中を交互に出入りする回転型腐食試験装置を新たに構築し、気液交番環境を模擬した環境での腐食試験を実施した。試験前後の鋼材試験片の質量変化測定より、気液交番環境における鋼の腐食速度は常に水中に浸漬された場合より3倍以上早いことがわかった。回転試験における鋼材が気中に出ている期間は、鋼材表面は完全に乾燥せず薄い水膜が形成している状態にあることを確認した。鋼材は薄い水膜環境におかれることによって気中から鋼材表面への酸素の物質移動量が増大するため、水中に比べると表面に多量の酸素が供給されて酸素還元反応が加速されると報告されている。すなわち、気液交番環境における鋼材は気中に出ている期間の水膜の影響によって酸素還元反応が促進されて、腐食速度が増大したと考えられる。
五十嵐 誉廣; 入澤 恵理子; 小松 篤史; 山本 正弘; 加藤 千明; 上野 文義
no journal, ,
核燃料再処理施設では、構造材料として主にオーステナイト系ステンレス鋼が使用されており、使用済み核燃料を溶解するため高温高濃度硝酸溶液が用いられる。このような非常に厳しい腐食環境ではステンレス鋼は粒界腐食形態を示す。再処理施設の安全性を維持するためには、粒界腐食挙動を理解することが重要である。様々な実験結果より、粒界腐食の進行とともに粒子の脱離(脱粒)が起こり腐食速度が加速することがわかっている。粒界腐食による腐食速度を予測するためには、金属表面の溶解だけでなく脱粒も考慮する必要がある。我々は過去の研究において、セルオートマトン法による計算による粒界腐食進展モデルを開発した。このモデルでは、解析系を3種類の非立方体セル(粒子内部(マトリックス)セル, 粒界セル、および溶液セル)に分割する。溶液セルと接触しているマトリックスおよび粒界セルはマトリックス溶解速度および粒界溶解速度で溶液セルに変化することで粒界腐食を表現する。各浸食速度は、粒界とマトリックス間の溶解速度比と実験データから得られた反応速度データによって決定される。モデルを用いたシミュレーションを行った結果、適切な溶解速度比をモデルに設定することで実際の腐食試験の腐食速度の変化を精度よくシミュレーションできることを示した。
青木 聡; Engelberg, D.*
no journal, ,
海水環境中における2101グレード省合金二相ステンレス鋼および2205グレードスタンダード二相ステンレス鋼の機器装置類にとってすき間腐食や孔食などの局部腐食の発生は未だに主たる懸念事項とされている。本発表では局部腐食発生に及ぼす材料組織の影響の機構論的理解における最近の進捗を述べる。電気化学的制御下におけるその場観察を含む種々の腐食試験について示す。両グレードの二相ステンレス鋼の海水中でのすき間腐食発生感受性を評価し、すき間腐食生起に及ぼす溶接部および熱影響部の影響について議論する。腐食試験の構成や加速の方法の相互作用因子への理解の重要性について議論する。
青木 聡; Engelberg, D.*
no journal, ,
本発表では、その場経時観察手法を用いて、定電位保持あるいは定電流保持条件下における二相ステンレス鋼のすき間腐食発生および成長挙動の差異に関する機構論的理解に関して述べる。定電位保持試験では、すき間腐食はワッシャー端下部から発生し、その後すき間端に向かって同心円状に進展した。これはすき間腐食はとてもきついすき間間隙で発生し、すき間間隙の緩いすき間口の方へ安定的に成長したことを示している。定電流保持試験では、ワッシャー端の同心円状に一斉に生起した。これらの結果に基づき、定電位保持あるいは定電流保持条件下におけるすき間腐食発生および成長挙動の差異について議論する。